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消防設備士とは

 

 

消防設備士と聞いてピンとくる方は少ないと思います。

消防署で勤務したり、実際に火事の現場へ行って

消火活動をする「消防士」とは全くの別物です。

 

でも火災による被害や人命を守る目的において

消防士と消防設備士は同じベクトルを向いています。

 

まあ、カッコよく簡単に言ってしまえば

「火災から人々の命を守る」仕事です!

 

概要をつかめたと思うのでもう少しだけ

詳しく説明すると、

建物をこれから建てる、もしくは建っている建物に対して

消防法に基づいた消防設備を設置・工事・維持管理・点検・整備

する際に必要となる国家資格となります。

 

 

 

消防設備士の種類について

 

 

えっ!?

消防設備士っていう一つの資格なんじゃないの?

って思われるかもしれませんが設備ごと、責任範囲ごとに

種類が分かれています。

 

消防設備士の種類

・甲種1類 (水系消火設備:屋内消火栓・スプリンクラー等)

・甲種2類 (泡消火設備)

・甲種3類    (ガス系消火設備:不活性ガス・ハロン・粉末等)

・甲種4類 (電気系消火設備:自火報・ガス漏れ警報設備等)

・甲種5類  (器具系消火設備:金属製避難はしご・救助袋等)

・乙種1類

・乙種2類

・乙種3類

・乙種4類

・乙種5類

・乙種6類 (消火器)

・乙種7類 (漏電火災警報器)

・甲種特類  (特殊消火設備)

 

 

甲種と乙種の違いは工事ができるかできないかの違いです。

なぜ甲種6類と7類はないのかというと、

消火器と漏電火災警報器は簡単に言うと[置くだけ]

の物になるため工事は発生しないからです。

 

甲種特類はというと

例えば2類の泡消火なんかは

泡を放射することによって炎を覆って窒息・冷却作用で

消火するといったメカニズムなのですが、

テレビのニュースなんかでよく道路が泡まみれになって

消火設備が誤作動しました!なんてある通り、後処理が大変だったり

その泡が環境に悪い等のデメリットもあるわけです。

そんなとき甲種特類資格者は泡消火よりももっと効率よく

消火できる今までにない消火設備を考案し、大臣認定を受け

設置することができる優れものです。

 

ちなみに甲種特類を取得するには

甲種1~3類のどれか一つと

甲種4類と甲種5類を所持していることが条件となる為

甲種特類を持っていれば周りから羨望の眼差しを

受ける事間違いなしです。

 

私の知る限りでも全てをコンプリートしているのは

数人しか知らないほどです。

 

 

 

消防設備士の合格率は

 

 

最近のデータからすると合格率は

甲種が25~30%

乙種が30~50%

 

試験は筆記試験と実技試験があり

筆記試験の基礎・法令・構造・機械・電気

の各分野で40%以上の正解率を維持し、かつ

全体で60%以上の成功率で初めて実技試験が採点されます。

筆記は4問一択のマークシート式です。

 

実技試験は写真を見ながら答える識別問題と

製図の問題が出題されますが、

これが60%以上の正解で初めて合格となります。

 

 

大きな火災事故が起これば消防法も改正され

新たな消火設備が生まれてきます。

つまり年々、覚える範囲が拡がっているという事です。

 

2016年の暮れには糸魚川大火事がありました。

これは今までの消防法を根底から否定するような

火をコントロールできなかったという失態です。

今年の6月あたりにもしかしたら法改正があるかも

知れませんね。

 

 

 

何から取れば良いか

 

 

消防設備士の資格取得を狙うにあたり

これだけ種類がある中、どれから攻略すれば

良いのか迷うと思います。

 

甲種1類から順番に取れば良いじゃん♪

って思うかもしれませんが、問題集が

一番薄いものから攻めるべきです。

 

問題集が薄い=覚える範囲が少ない

と言えます。

個人的には甲種2類がおススメです。

 


私はこの問題集を使って一発合格しました。

 

2類からの取得を勧める理由

設備が泡消火しかないからです。

 

ちなみに甲種1類から取ろうとすると

・屋内消火栓

・屋外消火栓

・スプリンクラー(乾式・湿式)

・放水型スプリンクラー

・開放型スプリンクラー

・予作動式スプリンクラー(乾式・湿式)

・水道直結型スプリンクラー

・共同住宅用スプリンクラー

・補助散水栓

・パッケージ型消火設備

・連結散水設備

・連結送水管

・消防用水

・消防水利

など

こんなにたくさんの設備を

システムの概要やヘッドの種類、警戒半径、

機器構造、使用できる条件(面積等)、水源水量に

致るまで事細かく暗記しなければならないので

勉強範囲がとても広いのがネックです。

 

2類の泡消火を取り合えず合格すれば

次回受ける試験では基礎問題が免除になるという

メリットも発生します。

実はこれが大きいんです!

消防設備士試験で一番難しいのがこの基礎問題です。

 

高校生で習うような『物理』の教科書内容を

すべて丸暗記すれば問題の半分は解けるかな?

ぐらいのレベルです。

 

基礎問題はそれだけ覚える範囲が広く

大体の人がここで挫折を味わいます。

 

 

消防設備士の受験申込は

最寄りの消防署へ行くと申込用紙が貰えますので

指定機関へ郵送やインターネットから申込可能です。

 

受験資格は乙種であれば誰でも受験できるのですが

甲種の場合は実務経験の証明が必要になりますので

ご注意下さい。

 

詳しくはコチラのHPをご覧ください。

https://www.shoubo-shiken.or.jp/

 

 

消防設備士免状の更新について

 

 

 

消防設備士も自動車免許と同じく更新が必要です。

・初取得から2年以内

・取得後3年目以降は5年以内

に講習・効果測定を受けなければなりません。

 

更新をしなければ失効となってしまうのか?

現状はそうはなりません。

ただし更新しない状態で他の違反があれば

即失効となります。

 

違反とは不誠実な職務違反

例えば消火設備の点検をしていないのに

した事にして虚偽の点検報告書を提出し、

後日重大な事故が起こった場合、点検報告義務違反、

さらに死亡事故の場合、

点検報告書へ記載された消防設備士が逮捕されます。

 

尊い人命を火災から守る資格ゆえに

消防設備士の責任は重いと言えます。

 

 

 

さいごに

 

 

ホテルニュージャパンの火災事故を筆頭に

様々な火災事故が今も起こり続けています。

重大な火災事故が起こるたびに消防法も

改正を重ね、今なお完全ではない事が伺えます。

 

消防設備士は弁護士や公認会計士等と同じ

士業に属する国家資格ですが、

まだまだ認知度は低く、下に見られる傾向が

拭えません。

 

ですが、糸魚川大火などの火災で

国や自治体、そして住民の火災予防に対する

関心が高まってきていることは確かな事だと

思っています。

 

消防設備士の価値はこれからもっと

高まってゆくのではないでしょうか。