晴れて甲種消防設備士の国家試験に

合格しても、それを使いこなして

実務を積み上げなければ無意味なもの

となってしまいます。

 

それは弁護士や公認会計士も同じです。

実務ができなければ使い物にならないのです。

資格取得はスタートラインに立ったに過ぎません。

 

 

 

資格がないとできない実務

 

 

消防設備士の一番重要な任務として

官庁届出書類の届出が第一に上がります。

 

建物を管轄する消防署へ提出する

・着工届

・設置届

・設置計画届

などがあります。

 

実際は表紙などへ不備なく設備士の記載や押印が

予め用意できていれば、消防設備士資格者でなくても

消防署では受付はしてくれるところが多いと思います。

 

しかし、受付しているその場で消防官が

中身の出来具合を確認しチェックが入って

質問されて答えられないのであれば、

やはり届出は資格者が行うべきです。

 

そして

検査の立会いも届出に記載された設備士が行います。

また設置届や設置計画届は届出者が施主となるため

消防設備士を筆頭に

・施主

・設計者

・建築者

・電気

・空調

・設備

各会社に下請けがいれば下請けの代表者や

検査記録者・写真撮影・照明・脚立持ち等

大きい現場なるほど検査立会者の人数も

多くなります。

 

ここでは消防設備士がうまく検査官を誘導し

いかに指摘事項を少なく留めるかが腕の見せ所

です。

 

施主や設計者が見ている中、もし指摘ゼロで

消防検査を切り抜けたなら、

あの消防設備士に任せて正解だったと称賛され

信頼を勝ち取る事に繋がります。

 

逆に指摘事項があればどうでしょう。

それを是正するために建築へ解体や補修の

依頼工事をかけたりと余計な費用や労力が

かかるばかりか、

施主や設計者からの信頼は地に落ちてしまいます。

 

 

 

資格がなくてもできる実務

 

 

・消防署での消防協議

問題点がある場合は建物が完成する前に消防協議を行い

問題解決を図ります。

消防へは事前に予防課へのアポイントが必要です。

 

・消防議事録の作成

消防との協議内容はこまめに議事録を取り、

消防の認印を押してもらったら、関係者へ

協議結果を報告しファイルへ保存します。

 

・工程管理

建物の着工日や竣工日などをもとに着工届の提出日や

設置届の提出日、工事の予定や職人・材料の手配予定を

工程表に盛り込みます。

 

・工事監理

着工届通りに工事を行っているか。材料や工法は

適切かを責任をもって管理します。

計算書等も工事監理の過程で作成します。

 

・予算管理

工事予算として材料費・工事費・運搬費・検査費・経費

に分類し実行予算を組みます。

 

・図面作成

CADソフトを使い、着工届用図面や設置届用図面

消防協議用図面などを作成します。

 

ちなみに図面の種類は

・設計図

・施工図

・竣工図

と大きく3種類に分かれますが

建築・電気・空調・衛生・消火それぞれに

設計図があり施工図があり竣工図があるので

本当に多くの図面に触れることになりますし、

消火以外のジャンルもある程度の理解が必要です。

 

なので実務の中で一番時間を要し

大変なのが図面と言えます。

図面のみを外注に出すことも可能ですが

図面も竣工まで日々変化していくため

上がってきた図面を載せ替えたり、

最新の図面を送ったりと、最新の図面管理が

必要不可欠です。

 

 

ちなみに図面を書いているソフトなんかも

いろいろあり互換性の問題も多々あります。

建築はAutoCAD

設備はTf@S

というソフトを使用するパターンが多いです。

 

最近では3Dに対応したバージョンになっていて

パソコンも高スペックじゃないと処理が

追いつかず画面フリーズ後強制終了なんて

悲劇が起こったりもします。